【2026年省エネ法】住宅の外皮性能仕様基準判定の根拠数値一覧ガイド|告示266号 R値基準とU値基準に対応

建築物省エネ法の適合義務化(2025年4月〜全面施工)に伴い、確認申請や省エネ適合性判定(省エネ適判)の実務において告示266号を用いた「仕様基準(簡易計算ルート)」を活用する機会が急増しています。

しかし、適合確認書や設計内容説明書を作成する際、審査機関との協議や細かい仕様選定で「どの数値が正式な根拠となるのか」「開口部の詳細な熱貫流率や日射取得率はどう選定すべきか」迷う実務者の方も少なくありません。

本記事では、国土交通省告示第266号および国立建築研究所の「エネルギー消費性能の評価に関する技術情報(住宅)」に基づき、断熱材の要求熱抵抗、建材の評価用熱伝導率、窓・ドアの熱貫流率(Uw 値)、さらに開口部の垂直面日射熱取得率(ηd 値)に至るまで、実務で必要となるすべての根拠数値を網羅して整理・解説します。

目次

1. 告示第266号における仕様基準の全体像と評価ルート

省エネ法の判定項目と告示266号の位置付け

省エネ法の仕様基準とは、外皮平均熱貫流率(UA値)や冷房期日射熱取得率(ηAC 値)の複雑な面積拾い出し計算を行わず、部位ごとに定められた断熱仕様・厚み・開口部性能を満たすことで省エネ基準に適合しているとみなす簡易評価ルートです。

注意すべきは、この仕様基準による評価は住宅用途(一戸建ての住宅・共同住宅・複合用途の住宅部分)に限って使用することができるいうことです。

実務における仕様基準の評価方式には、大きく分けて「R値基準(簡易仕様基準)」と「U値基準(標準仕様基準)」の2つの選択肢が存在します。

「R値基準」と「U値基準」の比較

項目R値基準(簡易仕様基準)U値基準(標準仕様基準)
評価対象断熱材単体の熱抵抗(R値)部位全体(多層)の熱貫流率(U値)
考慮する層指定された断熱材層のみ外装材・面材・充填層・空気層・内装材の全層
熱橋部補正考慮不要(告示側で織り込み済み)考慮必要(部材面積比率 a で平均化)
計算の難易度極めて簡単(R = 厚み÷λのみ)やや複雑(各層Rの合算+面積比率法により部位全体のU値に変換)
主な活用シーン標準仕様化、素早く適合確認したい場合面材や空気層の性能を考慮し、断熱厚みを抑えたい場合
※R値基準でRC造の熱橋部は評価の対象です。

一般的な住宅のほとんどで採用されているのがR値基準(簡易仕様基準)です。
R値基準では各部位の断熱材の厚みさえ考慮すれば、建物の外皮の断熱性能評価はクリアできるため、設計の実務上もっとも手間隙のかからない評価方法なので、標準化された住宅であればほぼ一択の評価方法です。

一方、U値基準(標準仕様基準)は、外装材、空気層(通気層・天井裏・床下等)、構造材(熱橋含む)、断熱材、内装材までを含めて部位を構成する層全体の熱貫流率を合算して評価を行います。
設計上の手間隙はかかりますが、R値による評価と比べてより精密に評価を行うため、断熱性能に優れた住宅の設計を行う上で建設コストダウンを測るには必須の評価基準です。

2. 住宅用途の部位別告示要求性能の基準値一覧(1〜8地域)

2-1. 【R値(簡易仕様基準)】断熱材単体の要求熱抵抗値(Rreq )

R値基準では、構造用面材や空気層などの熱抵抗を一切加算せず、指定された断熱材層単体の熱抵抗値(R )が基準値(Rreq )以上であることを確認します。

熱抵抗値(R)の基本算定式

$$R = \frac{d}{1000 \cdot \lambda}$$

  • R:熱抵抗値 [㎡・K/W]
  • d:断熱材の厚み [mm]
  • λ: 断熱材の熱伝導率 [W/(m・K)]

断熱材の種類により定められた熱伝導率λと断熱材の厚さから、この式を使って各部位の熱抵抗(R)を計算します。
この設計上の熱抵抗(R値)が告示で要求された熱抵抗(Rreq)を上回っていれば適合判定となります。
屋根、壁、床など、全ての部位で適合判定となれば、その建物の外皮性能の評価が適合となります。

熱抵抗(R値)評価ルートを選んでも、開口部(窓・ドア)は、熱貫流率(U値)による評価と、日射取得に関する評価の2項目を適合させる必要があります。(のちに解説)

【地域区分・構造別】各部位の要求熱抵抗値(Rreq )一覧

各部位の断熱材が満たすべき熱抵抗(Rreq値)は、告示により定められています。

国土交通省告示第266号 1項2号のロ(イ)【断熱材の熱抵抗の基準値表】

建築物の種類構造、構法又は工法部位断熱材の施工法断熱材の熱抵抗の基準値
(単位 m²・K/W)
地域の区分
1〜2345〜78
一戸建ての住宅鉄筋コンクリート造等屋根又は天井内断熱8.95.45.45.40.7
外断熱10.96.16.16.10.6
両面断熱5.74.04.04.00.6
壁内断熱5.42.72.72.7–
外断熱又は両面断熱2.81.81.81.8–
床外気に接する部分内断熱又は両面断熱5.32.32.32.3–
外断熱12.312.33.23.2–
その他の部分内断熱又は両面断熱2.92.91.31.3–
外断熱5.95.91.81.8–
土間床等の外周部分の基礎壁外気に接する部分内断熱、外断熱又は両面断熱3.53.51.71.7
その他の部分1.21.20.50.5
木造軸組構法屋根又は天井屋根充填断熱6.64.64.64.60.96
天井5.74.04.04.00.78
壁3.32.22.22.2–
床外気に接する部分5.25.23.33.3–
その他の部分3.33.32.22.2–
土間床等の外周部分の基礎壁外気に接する部分内断熱、外断熱又は両面断熱3.53.51.71.7–
その他の部分1.21.20.50.5–
木造枠組壁工法屋根又は天井屋根充填断熱6.64.64.64.60.96
天井5.74.04.04.00.89
壁3.62.32.32.3–
床外気に接する部分4.24.23.13.1–
その他の部分3.13.12.02.0–
土間床等の外周部分の基礎壁外気に接する部分内断熱、外断熱又は両面断熱3.53.51.71.7–
その他の部分1.21.20.50.5–
木造軸組構法、木造枠組壁工法又は鉄骨造屋根又は天井外張断熱又は内張断熱5.74.04.04.00.78
壁2.91.71.71.7–
床外気に接する部分3.83.82.52.5–
その他の部分–––––
土間床等の外周部分の基礎壁外気に接する部分内断熱、外断熱又は両面断熱3.53.51.71.7–
その他の部分1.21.20.50.5–
共同住宅等又は複合建築物の住宅部分鉄筋コンクリート造等屋根又は天井内断熱2.51.61.20.90.7
外断熱又は両面断熱2.31.61.10.90.6
壁内断熱1.91.20.80.8–
外断熱又は両面断熱1.41.00.70.7–
床外気に接する部分内断熱又は両面断熱2.01.41.00.8–
外断熱3.52.01.31.0–
その他の部分内断熱又は両面断熱1.20.80.50.4–
外断熱2.21.20.70.5–
土間床等の外周部分の基礎壁外気に接する部分内断熱、外断熱又は両面断熱1.70.60.60.6–
その他の部分0.50.10.10.1–
木造軸組構法、木造枠組壁工法屋根又は天井屋根充填断熱2.92.01.41.11.0
天井2.31.61.10.90.8
壁2.51.81.11.1–
床外気に接する部分3.42.92.92.9–
その他の部分2.11.71.71.7–
土間床等の外周部分の基礎壁外気に接する部分内断熱、外断熱又は両面断熱1.20.60.60.6–
その他の部分0.40.10.10.1–
木造軸組構法、木造枠組壁工法又は鉄骨造屋根又は天井外張断熱又は内張断熱2.51.71.21.00.9
壁2.21.61.01.0–
床外気に接する部分3.12.62.62.6–
その他の部分–––––
土間床等の外周部分の基礎壁外気に接する部分内断熱、外断熱又は両面断熱1.20.60.60.6–
その他の部分0.40.10.10.1–
国土交通省告示第266号 1項2号のロ(イ)【断熱材の熱抵抗の基準値表】

鉄骨造の充填断熱工法の壁(外壁ALCの鉄骨造など)については、以下に特記項目がありますのでそちらの数値を採用します。

告示の熱抵抗表にある各部位の図解

前項目の告示の表では、全ての部位が文字で表現されていてわかりにくいですが、図でみれば一目瞭然です。

木造一戸建て住宅の外皮計算基本講習テキスト(JSBC)より抜粋 ※一部修正

2-2. 【R値(特記項目)】鉄骨造の壁(ALC外壁等)の要求熱抵抗値(Rreq )

鉄骨ALC建物など、鉄骨造で充填断熱工法を採用している建物の場合、外壁のALCなどでもある程度の断熱効果が見込めます。
そのような建物は、外壁の熱抵抗値の区分によって、建物内部の充填断熱に要求される熱抵抗の基準値が部位別に定められています。

国土交通省告示第266号 1項2号のロ(ロ)【鉄骨造(外壁・充填断熱併用)の基準値表】

建築物の種類外装材の熱抵抗断熱材を施工する箇所の区分一般部の断熱層を貫通する金属部材の有無断熱材の熱抵抗の基準値
(単位 m²・K/W)
地域の区分
1、2345〜78
一戸建ての住宅0.56以上鉄骨柱、鉄骨梁部分–1.910.630.080.08–
一般部なし2.121.081.081.08–
あり3.572.222.222.22–
金属部材あり0.720.330.330.33–
0.15以上0.56未満鉄骨柱、鉄骨梁部分–1.910.850.310.31–
一般部なし2.431.471.471.47–
あり3.572.222.222.22–
金属部材あり1.080.500.500.50–
0.15未満鉄骨柱、鉄骨梁部分–1.911.270.630.63–
一般部なし3.001.721.721.72–
あり3.572.222.222.22–
金属部材あり1.430.720.720.72–
共同住宅等又は複合建築物の住宅部分0.5以上鉄骨柱、鉄骨梁部分–1.21.20.40.4–
一般部なし1.51.01.01.0–
あり2.52.01.91.9–
金属部材あり0.70.30.30.3–
0.1以上0.5未満鉄骨柱、鉄骨梁部分–1.61.60.80.8–
一般部なし1.91.41.41.4–
あり3.02.42.32.3–
金属部材あり1.20.70.70.7–
0.1未満鉄骨柱、鉄骨梁部分–1.71.70.90.9–
一般部なし2.01.51.51.5–
あり3.12.52.42.4–
金属部材あり1.30.80.80.8–
国土交通省告示第266号 1項2号のロ(ロ)【鉄骨造(外壁・充填断熱併用)の基準値表】

この表でわかりにくいのは「断熱材を施工する箇所の区分」が一般部と金属部材とに分かれていること、さらに「一般部の断熱層を貫通する金属部材の有無」であり・なしと、同じ内容が2回問われているように思える記述となっていて、なにがどう違うのかと混乱してしまうところです。

この金属部材とは、内装の面材を止め付けるLGS下地のことを指しています。
図面で考えれば簡単に理解できます。

  • LGSと断熱材が干渉しない場合・・・下図A部:一般部→金属部材 なし
  • LGS間に断熱材が施工されている場合
    • 断熱材部分・・・下図B部:一般部→金属部材 あり
    • LGS部分・・・下図C部:金属部材→金属部材 あり(LGS部の断熱補強箇所を指す)

A:一般部かつ断熱層を貫通する金属部材なしの場合

B:一般部に断熱層を貫通する金属部材がある場合
C:金属部材/ありはLGS下地などの断熱補強材の数値

2-3.【RC造 熱橋部】RC造の断熱補強の要求熱抵抗値(Rreq )と必要幅

RC造の熱橋部の断熱補強に関する基準値です。
地域の区分に応じて熱抵抗値の基準値と折り返しに必要な幅が定められています。

この項目には次のような但し書きがあります。

国土交通省告示第266号 1項2号のハ 但し書き
柱、梁等が壁又は床の断熱層を貫通し、かつ、壁又は床から柱、梁等の突出先端部までの長さが900ミリメートル未満であるときは、当該柱、梁等がないものとして扱うこととする。

つまり、壁からの突き出し寸法が900mm以下の柱・梁は、断熱補強ではなく壁の基準に従って断熱材を巻きつける必要があるということです。

国土交通省告示第266号 1項2号のハ【RC造熱橋部の断熱補強基準表】

断熱材の施工法地域の区分
1、23、45〜78
内断熱断熱補強の範囲(単位:mm)900600450–
断熱補強の熱抵抗の基準値(単位 m²・K/W)0.60.60.6–
外断熱断熱補強の範囲(単位:mm)450300200–
断熱補強の熱抵抗の基準値(単位 m²・K/W)0.60.60.6–
国土交通省告示第266号 1項2号のハ【RC造熱橋部の断熱補強基準表】

2-4. 【U値(標準仕様基準)】要求熱貫流率(Ureq )一覧

U値基準では、部位を構成する全構成要素(表面熱抵抗・外装・断熱・空気層・面材・内装)を足し合わせた合計熱抵抗 Rt から、部位全体の熱貫流率 U = 1 / Rt を算出し、告示で定める要求性能値(Ureq)以下であることを確認します。

熱貫流率(ΣU )の基本算定式

各層の熱抵抗 R の算定

各構成材料の熱抵抗 R は、材料の厚みと熱伝導率から次式で求めます。

$$R = \frac{d}{1000 \cdot \lambda}$$

  • R:熱抵抗値 [㎡・K/W]
  • d:断熱材の厚み [mm]( m 換算のため 1000 で除算)
  • λ: 断熱材の熱伝導率 [W/(m・K)]
部位の熱貫流率 U の算定(総熱抵抗からの算出)

$$U = \frac{1}{R_t} = \frac{1}{R_e + \frac{d_1}{\lambda_1} + \frac{d_2}{\lambda_2} + \frac{d_3}{\lambda_3} + \cdots + R_a + R_i}$$

  • U:熱貫流率 [W/㎡・K]
  • Rt:部位全体の熱貫流抵抗(総熱抵抗) [㎡・K/W]
  • Ro:外側(室外側)の表面熱伝達抵抗(表面熱抵抗) [㎡・K/W]
  • Ri:内側(室内側)の表面熱伝達抵抗(表面熱抵抗) [㎡・K/W]
  • Ra:空気層の熱抵抗 [㎡・K/W]
  • d1, d2, d3 … : 各材料層の厚み [mm]
  • λ1, λ2, λ3 … : 各材料層の熱伝導率 [W/m・K]

【地域区分・構造別】各部位の要求熱貫流率(Ureq )

国土交通省告示第266号 1項2号のイ【熱貫流率の基準値表】

建築物の種類構造、構法又は工法部位断熱材の施工法熱貫流率の基準値
(単位 W/(m²・K))
地域の区分
1、2345〜78
一戸建ての住宅鉄筋コンクリート造等屋根又は天井内断熱0.110.180.180.181.18
外断熱0.090.160.160.161.26
両面断熱0.170.240.240.241.26
壁内断熱0.180.350.350.35–
外断熱又は両面断熱0.330.510.510.51–
床外気に接する部分内断熱又は両面断熱0.180.390.390.39–
外断熱0.080.080.290.29–
その他の部分内断熱又は両面断熱0.310.310.610.61–
外断熱0.160.160.460.46–
土間床等の外周部分の基礎壁外気に接する部分内断熱、外断熱又は両面断熱0.270.270.520.52–
その他の部分0.710.711.381.38–
その他の構造、構法又は工法屋根又は天井–0.170.240.240.240.99
壁0.350.530.530.53–
床外気に接する部分0.240.240.340.34–
その他の部分0.340.340.480.48–
土間床等の外周部分の基礎壁外気に接する部分内断熱、外断熱又は両面断熱0.270.270.520.52–
その他の部分0.710.711.381.38–
共同住宅等又は複合建築物の住宅部分鉄筋コンクリート造等屋根又は天井内断熱0.380.550.750.921.18
外断熱又は両面断熱0.400.570.770.941.26
壁内断熱0.470.700.970.97–
外断熱又は両面断熱0.630.861.131.13–
床外気に接する部分内断熱又は両面断熱0.440.610.810.98–
外断熱0.270.440.640.81–
その他の部分内断熱又は両面断熱0.640.881.171.41–
外断熱0.400.640.931.17–
土間床等の外周部分の基礎壁外気に接する部分内断熱、外断熱又は両面断熱0.521.221.221.22–
その他の部分1.383.083.083.08–
その他の構造、構法又は工法屋根又は天井–0.410.580.760.990.99
壁–0.470.620.920.92–
床外気に接する部分–0.340.400.400.40–
その他の部分–0.490.570.570.57–
土間床等の外周部分の基礎壁外気に接する部分内断熱、外断熱又は両面断熱0.711.221.221.22–
その他の部分1.603.083.083.08–
国土交通省告示第266号 1項2号のイ【熱貫流率の基準値表】

3. 主要断熱材・建築材料の熱伝導率(λ値)一覧

仕様基準の計算で用いる建材の熱伝導率(λ)は、原則としてJIS規格値または国土交通省が告示で定める標準値を使用します。

3-1. 主要な断熱材の熱伝導率(λ )一覧(JIS)

断熱材の分類種類・密度・区分熱伝導率 λ [W/(m・K)]
グラスウール保温板16K0.045
24K0.038
高性能16K(HG16K)0.038
高性能20K(HG20K)0.035
高性能24K / 36K0.034
ロックウール保温板住宅用ロックウール(密度分小)0.038
押出法ポリスチレンフォーム(XPS)1種0.040
2種0.034
3種(b分小)0.028
硬質ウレタンフォーム保温板1種 / 2種 1号0.024
2種 2号0.023
フェノールフォーム保温板1種 1号(A種)0.022
1種 2号(B種)0.022
主要な断熱材・建築材料の熱伝導率(λ値)一覧

本表に記載する断熱材および建材の熱伝導率(λ値)は、以下の省エネ法計算公式プログラムに関連したWEBサイトおよびJIS規格(JIS A 9521等)に規定された標準物性値に基づいています。

平成28年省エネルギー基準に準拠したエネルギー消費性能の評価に関する技術情報(住宅)現行版
国立研究開発法人建築研究所

第三章 第三節(付録A 表2 P18~)に、建材・断熱材の熱伝導率一覧があります。
(2026年10月公開)

日本産業標準調査会(JISC)のJIS検索ページ

JIS A 9521(建築用断熱材)などの規格番号や内容を直接検索できる公式データベース
閲覧にはID登録が必要です。(印刷などはできません)

3-2. 構造用建材・面材の熱伝導率(λ )一覧(JIS)

建築材料名規格・仕様の例熱伝導率 λ [W/(m・K)]
木材一般木材(気乾)0.12
合板針葉樹合板0.16
シージングボード木質系0.067
石膏ボードGB-R0.221
強化石膏ボード、シージング石膏ボードGB-F、GB-S0.241
普通硬質石膏ボードGB-R-H0.366
普通コンクリート構造体コンクリート(RC造等)1.60
ALCパネル厚さ 75mm / 100mm 等0.190
ケイカル板 0.8比重0.8(室内向け)0.180
ケイカル板 1.0比重1.0(室外向け)0.240
構造用建材・面材の熱伝導率(λ )一覧(JIS)
建築物省エネ法省エネ基準に基づく省エネ計算演習事例テキストより抜粋

主要な建材の熱伝導率は上で紹介した国立研究開発法人建築研究所の資料にも掲載されていますが、国交省の省エネ法テキストが見やすくまとまっています。(内容は同じです)

4. 表面熱抵抗( Ri・Ro )および空気層熱抵抗の設定基準

部位の合計熱抵抗 Rt を求める際、構成層の両端に位置する「表面熱抵抗 Ro Ri」および内部に含まれる「空気層熱抵抗」を加算します。

表面熱伝達抵抗およびる空気層の熱抵抗についても建材と同様に平成28年省エネルギー基準に準拠したエネルギー消費性能の評価に関する技術情報(住宅)現行版(国立研究開発法人建築研究所)内の
第三章 第三節(付録A 表3.1、表3.2、表4 P23)に、表面熱伝達抵抗およびる空気層の熱抵抗一覧があります。
(2026年10月公開)

4-1. 表面熱抵抗の定数表

部位室内表面熱抵抗 Ri
(㎡・K/W)​
室外表面熱抵抗 Ro(㎡・K/W)​
外気に直接接する場合左記以外の場合
屋根0.090.040.09(通気層等)
天井0.09–0.09(小屋浦等)
外壁0.110.040.11(通気層等)
床0.150.040.15(床裏等)
表面熱伝導抵抗一覧
部位対象住戸の室内表面熱抵抗 Ri
(㎡・K/W)​
隣戸住戸の室内表面熱抵抗 Ri
(㎡・K/W)​
界壁0.110.11
上階側界床0.090.09
下階側界床0.150.15
表面熱伝導抵抗一覧(界壁・界床の場合)

4-2. 空気層・通気層の熱抵抗値

空気層の種類空気層の熱抵抗 Ra
(㎡・K/W)​
面材で密閉された空気層※10.09
他の空間と連通していない空気層0※2
他の空間と連通している空気層0※3
表面熱伝導抵抗一覧(界壁・界床の場合)
  • ※1: 工場生産された製品の内部や、耐力面材を施工した耐力壁内部に存する空気層等が含まれる。
     (現場施工で形成された空気の層は空気層とみなさない)
  • ※2: 空気層よりも室内側の建材の熱抵抗値の加算は可能とする。
  • ※3: 空気層よりも室内側の建材の熱抵抗値の加算は不可とする。

5. 構造別・木部等の「部材面積比率( a 値 )」算定ガイド

面積比率法における熱狂部
建築物省エネ法省エネ基準に基づく省エネ計算演習事例テキストより抜粋

木造や鉄骨造などのフレーム構法では、断熱材が存在する「断熱部」と、柱・間柱・垂木・根太などの「熱橋(木部・鋼材部)」が平行に存在します。U値基準(面積比率法)では、この熱抵抗の差を部材面積比率 a を用いて合成熱貫流率として加重平均します。

部材面積比率についても平成28年省エネルギー基準に準拠したエネルギー消費性能の評価に関する技術情報(住宅)現行版(国立研究開発法人建築研究所)内の第三章 第三節(面積比率法に関する記述 表3-1〜表6 P2〜)に掲載されています。
(2026年10月公開)

合成熱貫流率の算定式(一般部)

$$U = U_{断熱部} \cdot a + U_{熱橋部} \cdot (1 – a)$$

構法別の標準部材面積比率( a 値)一覧

1-1. 床の面積比率一覧(木造)

構造工法の種類等施工方法等熱橋部分(軸組部分)断熱部分(一般部分)
軸組構法床梁工法根太間に断熱する場合0.200.80
東立大引工法根太間に断熱する場合0.200.80
大引間に断熱する場合0.150.85
根太間および大引間に断熱する場合(W断熱)下表参照
剛床工法0.150.85
床梁土台同面工法根太間に断熱する場合0.300.70
枠壁工法—根太間に断熱する場合0.130.87
平成28年省エネルギー基準に準拠したエネルギー消費性能の評価に関する技術情報(住宅)
エネルギー消費性能の算定方法 第三章第三節より抜粋

1-2. 軸組構法の束立大引工法において根太間及ぴ大引間に断熱する場合の床の面積比率

断熱部分(根太間断熱材+大引間断熱材)断熱部分+熱橋部分(根太間断熱材+大引材等)断熱部分+熱橋部分(根太材+大引間断熱材)熱橋部分(根太材+大引材)
0.720.120.130.03
平成28年省エネルギー基準に準拠したエネルギー消費性能の評価に関する技術情報(住宅)
エネルギー消費性能の算定方法 第三章第三節より抜粋

2. 外壁(界壁)の面積比率(木造)

構造工法の種類等熱橋部分断熱部分
軸組構法柱・間柱間に断熱する場合0.170.83
枠壁工法たて枠間に断熱する場合0.230.77
平成28年省エネルギー基準に準拠したエネルギー消費性能の評価に関する技術情報(住宅)
エネルギー消費性能の算定方法 第三章第三節より抜粋

【注記】 柱・間柱間(軸組構法)又はたて枠間(枠壁工法)に断熱し付加断熱する場合は、付加断熱における断熱材熱抵抗の低減率(0.9)を付加断熱の熱抵抗に乗じ、「柱・間柱間に断熱する場合」(軸組構法)又は「たて枠間に断熱する場合」(枠壁工法)の面積比率を用いること。

3. 屋根の面積比率(木造)

工法の種類等熱橋部分断熱部分
垂木間に断熱する場合0.140.86
平成28年省エネルギー基準に準拠したエネルギー消費性能の評価に関する技術情報(住宅)
エネルギー消費性能の算定方法 第三章第三節より抜粋

【注記】 垂木間に断熱し付加断熱する場合は、付加断熱における断熱材熱抵抗の低減率(0.9)を付加断熱の熱抵抗に乗じ、「たる間に断熱する場合」の面積比率を用いること。

4. 天井の面積比率(木造)

工法の種類等熱橋部分断熱部分
桁・梁間に断熱する場合0.130.87
平成28年省エネルギー基準に準拠したエネルギー消費性能の評価に関する技術情報(住宅)
エネルギー消費性能の算定方法 第三章第三節より抜粋

6. 開口部(窓・ドア)の熱貫流率(Ureq )一覧と日射遮蔽対策

6-1. 開口部(窓・ドア)の要求熱貫流率基準値一覧

開口部(窓および出入口)は、建築物全体の熱損失において最も大きな割合を占めるため、告示第266号において明確な区分要件が定められています。

熱貫流率の基準値 (単位 W/(m²・K))
地域の区分
1〜345〜78
2.33.54.7–
国土交通省告示第266号 1項3号(イ)【開口部の熱貫流率基準値表】

6-2. 開口部(窓・ドア)の設計用熱貫流率基準値一覧

設計の実務で実際に使用する開口部(窓・ドア)の熱貫流率は、断熱建材協議会Webサイト内にある部位別熱貫流率表ページや、一般社団法人日本サッシ協会Webサイト内にある「省エネについて」ページ内に記載されています。

当サイトでは、窓とドアの熱貫流率に基づいて各地域の区分によって採用できる仕様が一目瞭然でわかるように分類しましたので、設計の補助ツールとしてご利用ください。

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