リフォーム・増築用 後施工金物(柱脚・柱頭・梁受け用)

木造のリフォームや増築時に、既存の柱や梁に新たに柱や梁を緊結するための後施工金物の紹介です。

構造金物や金物工法用の接合金物、制震装置などで知られるBXカネシン株式会社様の製品です。

金物はビス留めにて既存柱や梁に取り付けるため、既存柱や梁の断面欠損を最小限に抑えることができる上、裏側に手が入れられないような場所でも金物を取り付けることができます。

柱脚・柱頭兼用の金物と梁受け用金物がありますので、それぞれ紹介いたします。

目次

後施工金物(柱頭・柱脚用)

KANESHIN WEBサイトより抜粋

木造建物のリフォームや増築時に、既存の土台や梁に柱を取り付ける場合に使用する金物です。

金物・ビス・ドリフトピンのみで接合するため、既存構造体の断面欠損を最小限に抑えることができます。
既存の土台や梁には深さ10mmの座掘りが必要で、新設する柱には金物を差し込む6mmのスリットとドリフトピンを打ち込むためのφ12mmの穴あけ加工が必要です。

KANESHIN WEBサイトより抜粋

後施工金物(柱脚・柱頭用)は105角と120角兼用で、ドリフトピンの長さが105角用と120角用で異なります

後施工金物(柱脚・柱頭用)105角・120角兼用仕様図

KANESHIN カタログより抜粋

製品耐力

新設柱は集成材の使用を前提にされた商品です。
無垢材の新設は耐力試験が行われていないため使用不可となっているようです。

後施工金物試験材種(柱頭・柱脚用)横架材
後施工金物1引張・せん断E85-F300スプルース同一等級構成構造用集成材
製品名短期基準接合耐力
引張耐力せん断耐力
後施工金物〈柱頭・柱脚用〉12.3kN6.1kN
KANESHIN WEBサイトより抜粋

105角新設柱の加工図

KANESHIN WEBサイトより抜粋

土台の座掘り加工にはNo.28P 超硬P型座掘錐が推奨されています。

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後施工金物(梁受用)

KANESHIN WEBサイトより抜粋

木造建物のリフォームや増築時に、既存の柱や梁に新設梁を取り付ける場合に使用する金物です。

金物・ビス・ドリフトピンのみで接合するため、既存構造体の断面欠損を最小限に抑えることができます。
既存の柱や梁には深さ10mmの座掘りが必要で、新設する梁には金物を差し込む6mmのスリットとドリフトピンを打ち込むためのφ12mmの穴あけ加工が必要です。

KANESHIN WEBサイトより抜粋

後施工金物(梁受用)は幅105mmと120mmの梁に使用可能で幅105mmと120mmの梁では使用するドリフトピンの長さが異なります

また、新設する梁の高さによって3種類の金物を使い分けます。

後施工金物 1(幅105・120mm)梁高105・120mm用

後施工金物 2(幅105・120mm)梁高150・180・210mm用

後施工金物 3(幅105・120mm)梁高240・270・300mm用

製品耐力

新設柱は集成材の使用を前提にされた商品です。
無垢材の新設は耐力試験が行われていないため使用不可となっているようです。

後施工金物試験材種(受梁用)横架材
後施工金物1引張・せん断スギE105-F300オウシュウアカマツ異等級構成構造用集成材
後施工金物2引張・せん断スギE120-F330オウシュウアカマツ異等級構成構造用集成材
後施工金物3引張・せん断スギE120-F330オウシュウアカマツ異等級構成構造用集成材

柱 – 梁接合梁 – 梁接合
材種既存柱/すぎ
新規梁/集成材
既存柱/すぎ
新規梁/集成材
型番後施工金物1後施工金物2後施工金物3後施工金物1後施工金物2後施工金物3
短期基準引張耐力(kN)11.513.716.6
短期基準せん断耐力(kN)7.615.233.88.720.028.1
KANESHIN WEBサイトより抜粋

既存柱・梁、新規梁の加工図

KANESHIN WEBサイトより抜粋

既存構造材の座掘り加工にはNo.28P 超硬P型座掘錐が推奨されています。

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施工例

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当事務所での施工例です。木造住宅にパーゴラを増築したときに使用しました。
ビス止めですので、柱の裏側にボルトナットを設置することができない場合でも問題なく接合できます。
当然、既存柱の断面欠損も最小限で済みます。



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