庭や玄関脇など、屋外への設置に最適なペット用シャワー水栓柱(混合水栓)を紹介いたします。
輸入品などを含めますと色々な商品が出回っているようですが、給水・給湯設備が絡むものなので、信頼できる国内メーカーに絞って紹介いたします。
ペット用シャワー水栓柱といっても厳密に定義があるわけではありません。
使い勝手を考えると以下のような条件が考えられます。
- 屋外に設置できる水栓柱であること
- 冬季でも使用できる混合水栓であること
- シャワーヘッドを備えていること
- ペット用以外の分岐吐水口を備えていること
条件だけみれば、既存のシャワー混合水栓と水栓柱を組み合わせれば十分対応可能かと思われますが、外部用のシャワーヘッド付き混合水栓や、混合水栓に対応している水栓柱というものがそれほど多くはないため、そのあたりがペット用シャワー水栓柱の重要な条件になってくるかと思います。
ペット用シャワー付き水栓柱 3メーカーの商品ラインナップ
LIXIL | シャワー付き混合水栓柱 LF-932SHK / LF-932SGHK
大手建材メーカーLIXIL様のシャワー付き混合水栓です。
使いやすいシングルレバー混合水栓で、シャワーヘッドからは温かいお湯を出すことができます。
水やり用のホースが接続できる分岐吐水口を備えていて、こちらは水のみを出すことができます。
フックがついていますが、これはリードフックというよりちょっとした小物掛け程度と考えた方がよいでしょう。
2種類のラインナップがあります。
「LF-932SHK」は頂部の混合水栓レバーが誤操作防止のためのロック式になっています。
「LF-932SGHK」は専用のキー式ハンドル仕様となっています。
LXIL様のシャワー付き水栓柱の詳細についてはPDFカタログをご参照ください。
一応、オプションで専用の防水パンとスノコがありますが、デザインがあまり良くないので、防水パンを設置するなら後ほど紹介するカクダイ様の製品がおすすめです。
SENSUI | A1406・7 ペットシャワーシリーズ
ペット用シャワー水栓柱 A1406-A02
2ハンドル混合水栓
分岐吐水口なし
ペット用シャワー水栓柱 A1407-A02
2ハンドル混合水栓
分岐吐水口あり
ペット用シャワー水栓柱 A1407-B02
コンパクトタイプ
2ハンドル混合水栓
分岐吐水口あり
※2022年8月より シャワーヘッドがストップ機能なしのタイプに変更になったそうです。
SENSUI(泉水)様はステンレス製品の加工を得意とするメーカーですが、水栓・蛇口などの水廻り製品が特に充実しています。
屋外用の水栓柱や、シャワー水栓柱を数多くラインナップされており、このシリーズはその中の1つです。
ハンドルが少しレトロなデザインになっているのが特徴的ですが、2ハンドル混合水栓となっていますので、使い勝手はLIXL様の製品に軍配があがりそうです。
以前4種類あったラインナップは、2023年1月現在、3種類のラインナップとなっています。
ペット用シャワー水栓柱 605G-4
(在庫品限り)
シャワーアーム付き
2ハンドル混合水栓
分岐吐水口あり
残念ながら在庫品限りとなってしまったシャワーアーム付きの製品です。人が立った状態で使用するのに十分な高さがあります。市場に残っていたら入手可能かもしれません。
カクダイ | ステンレス双口シャワー混合栓柱
シャワー混合栓柱 624-206 / 624-207
※ 全タイプ 分岐吐水口あり
- 品番:624-206
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シャワー付き2ハンドル混合水栓柱
ハンドル高さ H680mm - 品番:624-207
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シャワー付き2ハンドル混合水栓柱
ハンドル高さ H980mm - 品番:624-216
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キーハンドル付き混合水栓柱
ハンドル高さ H680mm - 品番:624-217
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キーハンドル付き混合水栓柱
ハンドル高さ H980mm
上下水道設備機器専門メーカー大手である、株式会社カクダイ様のペット用シャワー混合水栓柱です。
ハンドル種類と高さ別に4タイプが用意されています。
全タイプに分岐吐水口がついており、2ハンドル式の混合水栓とキーハンドル式混合水栓がラインナップされていて、それぞれに高さが2種類用意されています。
カクダイ様のラインナップには、ほかにもシャワー付き単水栓柱がありますが、そちらの紹介は省略させていただきます。
カクダイ | ペット用シャワー水栓柱専用防水パン
ペット用シャワー水栓柱とセットで使用するのに最適な、カクダイ様の専用防水パンの紹介です。
本体がステンレス製で、見た目もシンプルな上に、滑りにくいリブデッキタイプのスノコになっています。
取り合い部をうまく処理すれば、タイル、モルタル、デッキ、芝、砂利など様々な場所に、防水パン自体が目立たないように設置することができるかと思います。
屋外水栓柱の凍結防止策について
ペット用の水栓柱に限らない話ですが、屋外の水栓柱の冬季の凍結防止策について触れております。
紹介した商品は、ホースがついているシャワー付き水栓柱ですので、ホースやシャワーヘッドの破損を防ぐためにも、なおさら注意が必要です。
寒冷地でなければ、凍結が予想される夜から朝にかけて、糸を引く程度に水を出しっぱなしにすることで凍結を防ぐこともできるかもしれませんが、エコの観点からも正しい凍結防止策について知っておいた方がよいと思われます。
LIXIL様のカタログ内に正しい凍結防止策が掲載されていましたのでそちらを紹介いたします。
- 配管の水抜栓を操作する。
- シャワー①をはずす。
- シャワー①を下に向けて振り、水を抜く。
- シャワーホース②を下に向けて振り、完全に水を抜く。
- 分岐吐水口のハンドル③を開く。
- レバーハンドル④を上げる。
- レバーハンドル④を全開状態で数回水側から湯側まで回す。
- 水栓の水が抜けたらレバーハンドル④と分岐吐水口のハンドル③を閉める。
※開けたまま放置するとレバーハンドル④と分岐吐水口のハンドル③を閉止できなくなることがあります。無理な操作をせず通水または自然解凍してください。 - シャワー①をホースに取り付ける。
- 寒冷地の場合は1〜9を行う
- 一般地(配管の水抜栓がない場合)は、マークのついた、2〜4、9を行う
- 水抜栓とは?
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水抜栓とは、凍結深度より下に設置される、排水機能を持った止水栓のことです。
操作をすると、1次側の上水を止水し、2次側|吐水口側の配管内の水を地中に排水することで凍結を防止します。
株式会社光合金製作所様のウェブサイトにとてもわかりやすい説明がありますので、そちらをご覧ください。
LIXIL様の説明でわかるように、水抜栓の有無が凍結防止策に大きく影響することがわかります。
ペット用シャワー水栓柱はかなり高価な商品ですので、凍結深度が示されているような寒冷地でなくとも、高所に敷地がある場合や、最近の気候変動を考慮すると、設計者としてはできるだけ多くの備えをしておきたいところですが、物件のある地元の信頼の置ける水道業者様に的確なアドバイスを受けるのが一番かなと思います。
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