当事務所では、住宅の設計時に室内の木製建具に既製品を使用することはあまりないのですが、予算的な都合でやむなく既製品を使用することもあります。
そもそも、建築家やデザイナーが既製建具を避けたがるのはなぜでしょう。
ざっくり言ってしまえば、デザイン的に安っぽく見えるというのがその理由なのでしょうが、安っぽく見える原因をよくよく考えてみますと、既製品には建具枠のディテールに見た目の問題があるのではと思います。(施工のしやすさと大量生産+低価格化に重点を置いているのでしょうがないと言えばそれまでですが。)
当事務所でも住宅などの木製建具を特注する場合には、枠廻りのデザインの検討に結構な時間をかけており、長い年月をかけてようやく定番の納まりというものが出来つつあります。
しかし、予算的な都合で既製品を使わざるを得ない場合もありますので、そのような場合は出来るだけ空間全体のデザインを損なうことのないような既製品を使用します。
今回紹介するのは、既製建具でありながら、オプションでアルミ枠に仕様変更することができる木製の開き戸、クロゼットドアです。
通常の建て売り仕様の既製木製建具ではありますが、オプション料金1.2〜2.6万円/箇所ほどでスッキリとしたデザインのアルミ枠(見附寸法7mm)に変更することができます。
この枠変更を行うだけで、単なる既製建具が非常にシャープな印象でシンプルなデザインの建具となりますのでコストパフォーマンスはかなり高いのではないでしょうか。
ワンプライスのアルミ枠既製建具|サンワカンパニー
優れたデザインの建材をワンプライスで販売しているサンワカンパニーは、当サイトでも多くの商品を紹介しています。
既製建具もいくつかの種類を扱っていて、その中でも建具枠を通常の木製枠からアルミ枠に変更できる2商品を紹介いたします。
どちらの商品も、アルミ枠に変更できる建具は、開き戸とクロゼット用の折れ戸の2種類で、オプション料金1.2〜2.6万円/箇所ほどで変更が可能です。
鏡面オレフィンシート仕上木製建具「CFPシリーズ」
「CFPシリーズ」は、鏡面のカラーオレフィンシートで仕上げた既製建具です。
片開き戸・親子戸・引き戸・アウトセット引き戸・クロゼット折れ戸のラインナップがあり、その内の片開き戸・親子戸・クロゼット折れ戸がアルミ枠に変更可能です。
CFPシリーズ|片開き戸・親子戸
CFPシリーズの開き戸は、片開き戸と親子戸のそれぞれにフラットタイプ・ガラス入りタイプ・カラーガラス入りタイプがあり、カラーは全5色です。(ガラスは全6色)
オプション料金にて通常枠をアルミ枠(見附寸法7mm)に変更することができます。
( )内寸法がアルミ枠の場合のW寸法(枠外)です。
サイズ一覧
・片開き戸 W628〜W853mm(全7種) H2100mm、H2400 (全2種)
価格:¥46,000〜¥93,000-
※ アルミ枠への変更 +¥12,400-
・親子戸 W1168mm(全1種) H2100mm、H2400 (全2種)
価格:¥91,000〜¥185,000-
※ アルミ枠への変更 +¥14,400-
※ アルミ枠の場合はラッチ部分と壁仕上ボードが干渉するので、ボード切り欠き加工が必要です。
※ それぞれオプション(別途料金)で高さ変更が可能です。
CFPシリーズ|クロゼット折れ戸
※ アルミ枠に変更した場合のW寸法は、画像に表示の寸法-8〜11mmとなります。
CFPシリーズのクロゼット折れ戸は、1枚扉〜4枚扉、高さはH2100mmとH2400mmのラインナップがあり、カラーは全5色です。
2枚扉までは壁固定式の下レールなし、3枚扉以上は下レール有りでフリー扉仕様となります。
こちらもオプション料金にて通常枠をアルミ枠(見附寸法7mm)に変更することができます。
サイズ一覧
・折れ戸 W726〜W3,247mm(全9種) H2100mm、H2400 (全2種)
価格:¥55,000〜¥198,000-
※ アルミ枠への変更 +¥20,600-(2枚扉まで)、+¥25,800-(3枚扉以上)
※ それぞれオプション(別途料金)で高さ変更が可能です。
※ 価格はすべて2014年12月現在のものです。
詳細はサンワカンパニーの「CFPシリーズ」の詳細ページを参照ください。
サンワカンパニー「CFPシリーズ」詳細ページはこちら
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オレフィンシート仕上木製建具「ノッポシリーズ」
「ノッポシリーズ」は、オレフィンシートで仕上げたCFPシリーズの廉価版既製建具です。
CFPシリーズと同様、片開き戸・親子戸・引き戸・アウトセット引き戸・クロゼット戸(ノッポシリーズにはクロゼット用の開き戸と引違い戸もあります)のラインナップがあり、その内の片開き戸・親子戸・クロゼット折れ戸がアルミ枠に変更可能です。
ノッポシリーズ|片開き戸・親子戸
※ アルミ枠に変更した場合のW寸法は、画像に表示の寸法-28mm(親子戸は-22mm)となります。
ノッポシリーズの開き戸は、片開き戸と親子戸のそれぞれにフラットタイプとガラス戸(クリアガラス・フロストガラス)があり、カラーは全3色です。(ガラスは全6色)
オプション料金にて通常枠をアルミ枠(見附寸法7mm)に変更することができます。
サイズ一覧
・片開き戸 W622〜W847mm(全7種) H2100mm、H2400 (全2種)
価格:¥19,800〜¥36,500-
※ アルミ枠への変更 +¥18,500-
・親子戸 W1168mm(全1種) H2100mm、H2400 (全2種)
価格:¥45,000〜¥79,100-
※ アルミ枠への変更 +¥20,600-
※ アルミ枠の場合はラッチ部分と壁仕上ボードが干渉するので、ボード切り欠き加工が必要です。
※ それぞれオプション(別途料金)で高さ変更が可能です。
ノッポシリーズ|クロゼット折れ戸
※ アルミ枠に変更した場合のW寸法は、画像に表示の寸法-15mmとなります。
ノッポシリーズのクロゼット戸は、折れ戸・開き戸・引き違い度があり、その内クロゼット折れ戸のみアルミ枠に変更が可能です。
カラーは全3色で、扉の1枚が鏡になっているミラータイプもあります。。
2枚扉までは壁固定式の下レールなし、3枚扉以上は下レール有りでフリー扉仕様となります。
サイズ一覧
・折れ戸 W720〜W3,241mm(全9種) H2100mm、H2400 (全2種)
価格:¥22,400〜¥107,300-
※ アルミ枠への変更 +¥20,600-(2枚扉まで)、+¥25,700-(3枚扉以上)
※ それぞれオプション(別途料金)で高さ変更が可能です。
※ 価格はすべて2014年12月現在のものです。
詳細はサンワカンパニーの「ノッポシリーズ」の詳細ページを参照ください。
アルミ枠建具用薄型アルミ調巾木
アルミ枠を使用する際に問題になるのが、巾木との取合いです。
アルミ建具枠の標準的な納まりでは、壁仕上面とのチリ寸法が3mmとなっていて、厚みのある巾木はうまく納まりません。
解決方法はいろいろとありますが、サンワカンパニーにはアルミ枠専用のアルミ調薄型巾木が用意されていますので、これを使用するのが一つの解決策となります。
アルミ調巾木(極小スリム)
サイズ: t=2.5mm H=15mm(L=3,000mm)
素材: ABS樹脂 + アルミ調PETシート貼り(アルミHL調)
販売単位:5本(15m)
施工方法:両面テープ併用接着貼り
メーカーサイト案内|お問い合わせ先
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