緩衝用低反発ゴム|反発弾性わずか2%

今回は少し特殊な建材を紹介いたします。
デザイン的に優れたと思える建材・素材を紹介するブログですが、今回の商品の特筆すべき点は、その機能性にあります。

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ハネナイト(低反発・制振ゴム) | 内外ゴム株式会社

低反発ゴム

ゴルフバーの設計でシミュレーションゴルフの設置を検討していた際の話なのですが、通常、スクリーンに向って打たれたゴルフボールの勢いを消すためには、スクリーン裏に300mm程度のクリアランス(緩衝空間)が必要です。
その物件の設計時には様々な悪条件が重なった結果、どうしてもスクリーン裏に170mm程度の空間しか確保できず、なんとかその170mmの空間でボールの勢いを消すことができないかとあらゆる試行錯誤を繰り返して、最終的に行き着いたのがこの商品でした。

ハネナイトハネナイト GP-35L 反発弾性:2%(5°〜35°)

この商品は自動車や家電製品、建具のストッパーなどあらゆる産業で制振材として利用されているようですが、今回はこのゴムの低反発性能に注目して利用させてもらいました。反発弾性2%という優れた低反発性が示されていますが、この反発弾性とは、高さ10mの位置から床に敷かれた試験体に向って鉄球を落した場合の、跳ね返った高さを割合で示したものだそうです.

ドライバーで打たれたゴルフボールは、ほぼ新幹線の速さと同じくらいのスピードで飛んで行くわけですが、そのボールの勢いをほぼ0にまで落さなければなりません。万が一スクリーン裏のコンクリートの躯体にまでボールが届いた場合、ボールが打った人に向って跳ね返り、非常に危険です。
その現場では、このハネナイトで膜状の緩衝スクリーンを作り、シミュレーションスクリーンと躯体との間に吊るすことで、なんとかボールのスピードをほぼ0にすることができました。

ハネナイト

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-WEBショップもあります。ハネナイトを利用した各種ボールやサンダル、シューズなども購入できます-

記事にすれば簡単な出来事に思えますが、実際この時は非常に大変な思いをしました。
内外ゴムさんには感謝です。

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