コンテナハウス|確認申請対応=確認済証が取得可能なコンテナハウス

コンテナハウス

避暑地に新築する小規模なゲストハウスのプロジェクトが進行中なのですが、オーナー様との話し合いの結果コンテナハウスの可能性を調査すべく、群馬県にあるコンテハウス専門のメーカーを訪問してきました。

BOX OF IRON HOUSE|株式会社TSUTSUMI

コンテナハウス展示場


BOX OF IRON HOUSEは、群馬県前橋市にあるオーダーコンテナハウスを専門に扱う会社のブランドで、今回はコンテナハウスの展示場がある本社と、本社から車で10分程度の場所にある工場を見学させていただきました。
展示場には、コンテナハウスの実物が3棟ほど展示されていて、株式会社TSUTSUMIの社長自らが案内してくださいました。
案内していただいた展示場にあるコンテナハウスを順に紹介いたします。

店舗モデル|20フィートサイズ

店舗コンテナ
用途:店舗
サイズ:長さ6.058mm × 幅2,438mm × 高さ2,896mm
面積:14.77㎡(4.5坪)
本体価格:¥3,500,000(税抜)※ 屋上ウッドデッキおよび階段含む



20フィートサイズのコンテナでできた店舗のモデルルームです。ハイキューブと呼ばれる通常の20フィートコンテナより高さが一回り高い規格サイズでできています。内装は、床が木質系の床材、壁はボードに塗装、天井は木製のルーバー仕上となっています。
エントランスがコンテナ扉をそのまま活かしたデザインとなっており、かなり迫力があります。このコンテナ扉はもちろん開閉可能です。
屋上は全面的にウッドデッキが敷かれており、鉄骨の螺旋階段でアクセス可能です。

店舗コンテナ
店舗コンテナ店舗コンテナ屋上デッキ
店舗コンテナ内部

 

ガレージモデル|12フィートサイズ

ガレージコンテナ
用途:ガレージ
サイズ:長さ3,600mm × 幅2,438mm × 高さ2,591mm
面積:8.78㎡(2.7坪)
本体価格:¥1,200,000(税抜)



12フィートサイズのコンテナでできたガレージです。
床を塩ビタイル、壁・天井をOSB合板で仕上たシンプルなデザインで、シャッター、換気扇、照明の必要最小限の設備が備え付けてあります。

ガレージコンテナ


 

トイレ(2ブース)モデル|12フィートサイズ

トイレコンテナ
用途:男女トイレ
サイズ:長さ3,600mm × 幅2,438mm × 高さ2,591mm
面積:8.78㎡(2.7坪)
本体価格:¥1,350,000(税抜)



12フィートサイズのコンテナでできたトイレです。
内部は男子用・女子用の2つの個室に分かれており、入り口もそれぞれ別々に設置されています。
1ブースあたり1.3坪程なのでトイレとしてはかなり贅沢な広さですが、左官系の仕上に囲まれた落ち着いた内部空間になっていました。
オプションのウッドデッキが設置されていますが、これはおそらく別料金だと思われます。(未確認)

トイレコンテナ


 

コンテナの規格サイズ

12フィートコンテナ外寸:長さ3,658mm × 幅2,438mm × 高さ2,591mm (※ ハイキューブは高さ2,896mm)
20フィートコンテナ外寸:長さ6,058mm × 幅2,438mm × 高さ2,591mm (※ ハイキューブは高さ2,896mm)
40フィートコンテナ外寸:長さ12,192mm × 幅2,438mm × 高さ2,591mm (※ ハイキューブは高さ2,896mm)

※ オーダーコンテナの場合、長さ・高さは比較的自由に設計可能ですが、運搬による外形寸法の制限を考慮する必要があります。(詳細はメーカーにお問い合わせください)
 

コンテナハウスの建築基準法(確認申請)への対応について

「確認申請に対応できるコンテナハウス」を謳い文句にしているメーカーのWebサイトをよく見かけるのですが、一体どういうことなのだろうと前々から疑問に感じていました。今回のBOX OF IRON HOUSEさんや他の建築用コンテナ制作メーカーさんのためにも、あえて詳細について述べるのは控えさせていただきますが、その答えについて結論だけ言いますと、「JIS規格の鋼材を用いて建築用オーダーコンテナとして1から設計・制作しているから」ということだと思います。したがって、通常の建築物と同じように、2階建てや3階建てのコンテナハウスといったものも可能であり、代々木ヴィレッジのように都心部に大規模なコンテナを利用した店舗なども展開が可能であるということだと考えられます。
今回の訪問では、建築用コンテナとは、建築基準法の範囲外で海洋コンテナを改造して建築物として利用しているコンテナハウスとは全く別物だということがわかっただけでも大きな収穫であったと思います。
 

コンテナハウスを設計に取入れるメリットとデメリット

今回の訪問で、建築物の設計においてコンテナハウスを検討の範囲内に含める価値は十分にあるのではないかと考えている訳ですが、上の価格を見ていただければわかるように、コンテナハウスは一般的な低価格を売りにした木造住宅などに比べると決して安いものではありません。しかしそれ以外に様々なメリットがあるわけで、ここでコンテナハウスのメリットとデメリットについて私なりの見解を簡単に述べさせていただきます。

コンテナハウスのメリット

  1. デザイン:圧倒的な存在感を持つ外観
  2. 構造:通常の鉄骨造の建物と同様に構造計算が可能
  3. コスト:鉄骨造の建物と比較してローコスト
  4. 工期:基礎工事を除けば数日〜数週間で設置可能
  5. プランニング:想像以上に設計の自由度が高い
  6. その他:いざという時は簡単に移設可能

1.については写真を見てのとおりです。外壁となる鋼製波板とシンプルな箱型の外観で圧倒的な存在感と迫力があります。
2.については、その都度制作する訳ですからJIS規格の鋼材を使用しているのであれば当然可能となります。
3.のコストと4.の工期についてですが、どちらも制作のかなりの部分で工場生産が可能であることによります。
鋼材は基本となる柱・梁に使用する角形鋼管(梁はH型鋼も使用できます)、床下地となるCチャンネル、外壁の角波板と屋根に使用する波板を組合せて制作する非常にシンプルな構造となっています。そして、現場で基礎工事や設備の引込み工事を行っている間にも本体の制作が可能であるところも工期短縮につながります。
5.のプランニングの自由度についてですが、コンテナ運搬に関わる外形寸法の制限がありますが、コンテナの規格サイズを一つのモジュールと考えれば、コンテナを連結することにより、設計する建物全体の大きさの制限はなくなります。後は設計者の腕の見せ所と言ったところでしょうか。
6.については、一般的にはあまり需要があるとは思えませんが、災害時などの仮設建物などへの応用などを考えた場合には大きなメリットとなるでしょう。

コンテナハウスのデメリット

  1. 耐久性:錆やすい鉄製である
  2. 断熱:熱伝導率の高い鉄が外殻である
  3. 防水:接合部の防水部分に対する耐候性が弱い
  4. メンテナンス:長期利用を考えた場合定期的なメンテナンスが欠かせない


1.については説明不要でしょう。耐候性のある塗装を施すのが基本となりますが、定期的な塗り替えは欠かせないものとなります。
2.についてまず考えられるのが結露防止をどうするかということです。基本的には住宅など常に人が常駐するような施設として利用するには相当な結露対策が必要となりそうです。それは当然コストに跳ね返ってくるため、コンテナハウスとしてのメリットが薄れることになりそうです。
3.についてですが、そのままの外観では防水機能は1次防水のみに頼っている状態ですので、接合部のコーキングが切れる→即雨漏りといった状態です。1.〜3.に共通して言えることですが、これらの問題を改善するために、屋根や外壁を追加したのでは、コンテナハウス最大のメリットである外観デザインのよさがなくなってしまうので、もはやコンテナハウスである必要がなくなるのではないでしょうか。
1.〜3.の問題により4.の定期的なメンテナンスは欠かせないと思われます。どのような建物であれ、長く利用するには維持監理が欠かせないものですが、通常の建物以上に維持監理費がかかることでしょう。

コンテナハウスについてのまとめ

以上のことを考えますと、人が常駐する建物ではないゲストハウスや店舗・事務所などの用途で、コンテナハウスの外観デザインに圧倒的な魅力を感じる場合には是非ともおすすめしたいと考えます。
ただし、長期的に利用したい場合には維持監理に大きなコスト(定期的な外壁の塗り替え、防水部分シーリングのやり替え)がかかることを覚悟しなければならないと言えるでしょう。

今回の訪問のきっかけとなったプロジェクトでは、クライアントがコンテナハウスの外観を相当気に入ってる様子ですので、このまま設計にコンテナハウスを取入れる検討を続けたいと考えています。

BOX OF IRON HOUSE Webサイト
他にも様々な施工例が掲載されています。

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